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起業するなら福岡!スタートアップが盛んな理由を聞いてみた!

  • 天神ビッグバン
  • 2021.6.30

「グローバル創業・雇用創出特区」である福岡市は、海外から見てもスタートアップが盛んなまち。そのシンボルといえるのが旧大名小跡地に構えるFukuoka Growth Next(以下、FGN)だ。天神ビッグバンの要の1つでもあるFGNを代表してインキュベーションマネージャーの村上純志さんに天神での起業・未来について聞いてみた。

 

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――起業家と支援者が集まるFGNってどのような施設なんですか?

起業前・起業後など3ステップで支援をしています。起業前・起業時は「スタートアップカフェ」、起業後の成長支援を担うのが「FGN」。事業が大きくなると町全体に関わるような案件になったときにはF.D.C(福岡地域戦略推進協議会)や、国の機関へ繋いでステップアップをサポートしています。官民が一体となって支援しています。

 

――FGNには独自のプログラム支援があるそうですね?

起業家には必要な収支計画、ビジネスプランなどを学ぶためのプログラムを5~6ヵ月行っています。起業家だけでは企業は成り立たないので、エンジニア・デザイナー・広報の人材を育成する各プログラムが走り、エンジニアにはプログラムが組めるようなカリキュラムがあります。

 

 

――どのような企業・業種が入居されていますか?

時代的にもITテクノロジーを活用した企業が多いです。しかし業種を絞ることはなく、あくまで創業者のビジネスプランの具体性や熱意など総合的に入居の判断をしています。
直近で面白い企業でいうと電動キックボードのシェアサービスmobbyさんとかですね。チャリチャリとかシェア系は今熱いですね。どちらともFGNの敷地内に専用駐輪場があります。

 

――mobbyさんは勢いのある企業ですね。ちなみに、企業が成長し独り立ちした後もFGNと関わることってあるんでしょうか?

ビジネスが成功した後も一部で継続したサポートをはじめ、スタートアップエコシステムという起業家を生み出す生態系をFGNでは形成しています。卒業した人たちに、逆に先輩となって新米起業家をサポートしてもらい、さらなる起業家を生み出しているんです。様々な地域にスタートアップエコシステムが存在しますが、中でも民間で取り組んで進んでいるのが福岡市なのではないかと思います。

 


FGN内にある飲食店「awabar fukuoka」の壁一面には様々な企業のステッカー。起業家だけでなく外部の企業も来て交流が生まれるそう。

 

――なるほど。だから福岡って起業家が集まるんでしょうか?

国家戦略特区というのもあり、市民活動(ボトムアップ)と行政(トップダウン)の両輪での取り組みが大きいと思います。それが起業家にとってプラスと考えられて増えているのかな?ビザの優遇などの規制緩和も実現できるし、支援体制も充実しています。それにコミュニティの面では、ネットワークが築きやすく、情報、知識や経験などが共有しやすい地盤ができていますね。

また、前例のないことには慎重になる行政が多い中、福岡市はスピード感をもって新しいことに取り組み、ボトムアップの声を聞いてくれるのがスゴイんです。全国的にも珍しく、懐が深い福岡だからこそ、スタートアップが集まってくるのだと思います。

 

――その福岡市が進める「天神ビッグバン」が進行中ですが、入居企業が期待できそうなことはありますか?

単純にですが、天神に人が増えるということは、ビジネスモデルがBtoCの企業にとっては、ポテンシャルカスタマーが増えるかと思います。オフィスビルが増えて新しい企業が集まるということは、BtoBの企業にとってはビジネスチャンスが増えるということ。どちらにとっても、起業を後押ししてくれる環境になるわけです。
期待(要望)としては、企業側にスタートアップへの理解を促進すること。既存の企業によっては、どうしても信用の面などで、新規の起業家にとってハードルが高いこともあります。

しかし、スタートアップが増えることによって、スタートアップを目指す方をターゲットとした、新しいビジネスも生まれ、またそういった企業の誘致もできる。最近の事例でいうと、コリビングホテル「lyf」が日本初進出の場として、福岡が選ばれています。こういったサイクルが街に元気をもたらし、経済効果を生んでいくということを、もっと理解してもらえるように頑張らなくてはいけないと思っています。

 


――ビッグバンによる天神、どうなると思いますか?個人的に未来の天神に期待したいことも教えてください。

不動産を持っている企業さんにより色んな活用方法が生まれてくると面白いなと思いますね。
個人的には夢物語ですけど…。天神は高い建物が少ないのでドローンの活用に適しているはず!人を乗せるドローンタクシーや、ドローンが物を運んで天神の空を行き交う、そんな未来はどうでしょう(笑)?

 

――最後にひとことお願いします!

コロナ禍ではありますが、ビッグバンがアフター/ウィズ・コロナに対して明るい未来の兆しとなることを信じています!

 

●プロフィール:村上 純志(むらかみ じゅんじ)
NPO法人AIP理事、株式会社サイノウ代表取締役CEO。デジタルハリウッド福岡校でシステム管理とプログラミングを学び、その後福岡のシステム開発企業に就職。平成20(2008)年に、AIPが運営を行っているフリースペース「AIP Cafe」に通い始め、ITコミュニティと出会う。平成23(2011)年から、テクノロジーとクリエイティブの祭典「明星和楽」に運営メンバーとして参加。平成25(2013)年には福岡市の「Startup Cafe」に立ち上げから参画し、アンバサダーコンシェルジュを担う。平成28(2016)年、株式会社サイノウを設立。平成29(2017)年には福岡市の「Fukuoka Growth Next」にも立ち上げから参画し、インキュベーションマネージャーを担う。令和元(2019)年には福岡市の「エンジニアカフェ」にも立ち上げから参画し、業務遂行責任者を務める。

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